せんりこどもカーニバル:家族連れでにぎわう /大阪

千里ニュータウンの恒例行事「第42回せんりこどもカーニバル」(同実行委、毎日新聞社、毎日新聞大阪開発主催)が29日、吹田市の千里南公園であった。大型連休初日で好天にも恵まれ、大勢の家族連れらでにぎわった。

 なかよし広場前のステージでは、和太鼓の演奏、大なわとび大会などがあった。モンキーパフォーマンスコンビ「HAPPY STREET」は、ニホンザルのやまとが竹馬や階段と階段の間を跳ぶジャンプなど妙技を披露した。

 最後の大ジャンプは、会場の希望で約3メートルまで距離を広げて挑戦。無事成功すると会場に拍手がわいた。同市佐井寺4の小学4年、西牧勇人君(9)は「最後のジャンプが成功するか、めっちゃどきどきして楽しかった」と話していた。【安藤龍朗】

大阪母子殺害事件、最高裁が死刑判決を破棄…無罪の可能性

大阪地裁に差し戻し
 2002年4月に起きた大阪母子殺害事件で、殺人と現住建造物等放火罪に問われた大阪刑務所刑務官(休職中)・森健充(たけみつ)被告(52)の上告審判決が27日、最高裁第3小法廷であった。1審・大阪地裁の判決は無期懲役、2審・大阪高裁は死刑判決だったが、藤田宙靖(ときやす)裁判長(退官のため堀籠(ほりごめ)幸男裁判官代読)は「十分に審理を尽くさずに判断したと言わざるを得ず、事実を誤認した疑いがある」と述べて1、2審判決を破棄し、審理を同地裁に差し戻した。

 被告が犯人かどうかが主な争点になった事件で、最高裁が2審の死刑判決を破棄したのは21年ぶりで戦後7件目。今後の審理の展開によっては無罪となる可能性も出てきた。

 森被告は02年11月の逮捕後、捜査段階では黙秘し、公判では「現場のマンションに行ったこともない」と否認。犯行にかかわったことを示す直接証拠は一切なく、状況証拠による立証の成否が争点になっていた。

 現場マンションの階段の踊り場で、たばこの吸い殻が見つかっており、1、2審では、検出されたDNAが被告と一致したことなどから「被告が犯人と推認できる」と判断した。

 これに対し、同小法廷は「有罪と認定するには、状況証拠によって認められる事実の中に、被告が犯人でなければ合理的に説明できないものがあることを要する」と指摘。その上で、吸い殻は、警察が事件翌日に採取した段階で茶色く変色していたことから、「かなり以前に捨てられた可能性があり、被告が事件当日にマンションに行ったとは認定できない」とした。

 藤田裁判長を含む4人の多数意見。堀籠裁判官は「被告が犯行に関与したことは合理的疑いを差し挟まない程度に立証されている」との反対意見を述べた。

 大阪母子殺害事件 2002年4月、大阪市平野区のマンションで主婦の森まゆみさん(当時28歳)と長男瞳真(とうま)ちゃん(同1歳)が殺害されて部屋が放火された。大阪府警は同年11月、元義父の森被告を逮捕し、大阪地検は状況証拠を軸に起訴した。1審・大阪地裁は05年8月、「森被告を犯人だと推認できる」として無期懲役を、2審・大阪高裁は06年12月、「犯罪性向が強い」として死刑を選択した。

(2010年4月28日 読売新聞)

6、勝浦 名物朝市 秀吉の時代から

始まりは遠く「天正時代」と伝わるから、勝浦名物の朝市は豊臣秀吉が天下統一に東奔西走していたころから、約430年も続いていることになる。

朝市のある遠見岬神社付近の街路は松井天山の鳥瞰図(ちょうかんず)と大きくは変わらず、春先におびただしい数のひな人形を飾る階段もある。

朝市で軽米恒子さん(66)が「スカンポ」を4本100円で並べていた。酸葉(すいば)(タデ科)の若い芽だ。酸味があり子ども時分には、皮をむいて薄く塩を振って食べた。

「朝市は親の代から。ここじゃ私は若手。朝早いから、昔はちょうちんを下げてリヤカーを引いてきたそうです」

別の店で若い人が、20キロほどのメバチマグロもさばいていた。中骨の肉をこそげた中落ちを買った。

市川市でタウン誌を発行する吉清英夫さん(67)は勝浦生まれの「黒潮の子」。先祖は遠い昔に紀州からイワシを追ってきたそうだ。「家は漁業で朝市で菜っ葉、大根なんかを買っていた。磯の香がすると勝浦は春でした」

朝市でにぎわう町を歩いていたら、絵図にある店のその後を教えてくれる親切な人がいた。店構えは新しくなってはいても、当時と同じ名前を掲げた旅館や店も残っていて、何だか懐かしかった。

JR西・課長代理が新幹線内で盗撮

兵庫県警姫路署は23日、新幹線の車内で女子大学生(22)のスカートの中を盗撮したとして、県迷惑防止条例違反の疑いでJR西日本本社鉄道本部運輸部課長代理の小幡仁容疑者(40)を逮捕した。

 姫路署によると、小幡容疑者は博多出張の帰りに生ビール中ジョッキ2杯、焼酎1杯、缶チューハイ2本を飲んだ後、指定券を購入して新大阪行き「ひかり588号」の4号車に乗車したが、なぜかその後、自由席の1号車までわざわざ移動。ほろ酔い状態で気分が高揚したのか、午後10時45分頃、窓側の座席で眠っていた女性の隣に座り、カメラ付き携帯電話で数枚撮影。車掌に見つかり、次に停車した姫路駅で同署員に身柄を引き渡された。

 当初は、JR西日本職員の立場を強調。「客の混雑具合を見たくてウロウロしていた」と説明したが、写真が見つかると「ムラムラしていた。私が写しました」と容疑を認めた。「スリルが忘れられず、エスカレーターや階段でも数回撮った」と別件の余罪も自供した。

 JR西日本によると、小幡容疑者の勤務態度はまじめだったというが、望月康孝次長は「事実であれば誠に遺憾。厳正に対処する」とコメント。2005年に起こった同社の福知山線脱線事故から5年を迎える25日を前に、自覚がなさすぎる職員の不祥事だった。

但馬8湯巡り:ほっと湯ったり リフレッシュパークゆむら 水着で入る… /兵庫

◇水着で入る緑の温泉公園--但馬牛のステーキも
 間もなくゴールデンウイーク。木々の新芽が輝きを増すこの時期は「リフレッシュパークゆむら」(新温泉町湯)で家族そろって過ごしたい。

 湯村温泉街東側の山際に位置し、館内に8種類の健康風呂と温水プール、屋外には水着で入る5種類の露天風呂がある。

 水着に着替えて山腹の階段を70段登ると露天風呂に着く。3メートルの落差を豪快に流れ落ちる滝風呂は、まさに源泉かけ流し。ふんだんにわき出る98度の源泉をぜいたくに使った〓温泉公園〓を実感する。岩の窓から眺望を楽しむ洞窟(どうくつ)展望風呂、大きな木おけの酒樽(さかだる)風呂と個性的で楽しい浴槽も。周囲は新緑の山々。男性も女性も一緒に入れ、子どもたちが多少はしゃいでも大丈夫だ。

 温水プールは25メートル6コースと幼児用の2種類。風呂や休憩室と行き来できるので、休みながら一日遊べる。

 おなかがすいたら隣の但馬ビーフレストラン楓(午前11時~午後3時と午後4時~8時、木曜定休)へ。但馬牛のステーキを中心に、昼は焼き肉やハンバーグの定食もある。

 午前10時~午後8時。木曜定休。大人1100円、小中学生と65歳以上550円、3歳以上200円。レンタル水着あり。電話0796・92・2002

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 「ほっと湯ったり但馬 温泉スタンプラリー」は、但馬地域の八つの日帰り温泉施設を巡るイベント。8カ所すべてに入浴してスタンプを集めると、宿泊券や特産品が当たる抽選に参加できる。6月末まで次の施設で実施中。七釜温泉ゆ~らく館(新温泉町)▽リフレッシュパークゆむら(同)▽湯村温泉薬師湯(同)▽かすみ・矢田川温泉(香美町)▽ふれあい温泉おじろん(同)▽とがやま温泉天女の湯(養父市)▽シルク温泉やまびこ(豊岡市)▽よふど温泉(朝来市)

英会話ジオス破産に驚きや不安/県内校

英会話学校大手のジオス(東京)は21日、東京地裁に破産手続きの開始を20日申請したと発表した。負債額は75億円。英会話事業の一部は、経営破(は)綻(たん)した「NOVA」の事業を継承したジー・コミュニケーション(名古屋市)に譲渡する。県内では弘前市、青森市、八戸市に計3校ある。このうち弘前市駅前3丁目の弘前校では入り口のシャッターが降りたまま、階段前には臨時休校のお知らせが張り出されており、来校者は驚きや不安を口にした。
 19日に授業料約70万円を納めたばかりだという同市野田、自営業男性(37)は「教室の存続が分からない以上、だまされたも同然」と怒りをにじませた。来校して破産手続きの申請を知った別の受講生男性(17)は「(休校するとは)思ってもみなかった。好きな学校なので授業は継続してほしい」と戸惑いを見せていた。

児童福祉法違反:少女にみだらな行為 容疑で芸能事務所経営者を逮捕 /神奈川

自ら経営する芸能事務所に所属する歌手志望の少女にみだらな行為をしたとして、県警少年捜査課と戸塚署は20日、芸能事務所「ゴールデン・スター・プロモーション GooD-Staff」(東京都港区)を経営する勝俣弘容疑者(44)を児童福祉法違反(淫行(いんこう)させる行為)容疑で逮捕した。

 逮捕容疑は08年6月~09年4月ごろの間、事務所に所属する当時16~17歳の女子高生だった横浜市戸塚区の少女に、4回にわたり、新宿区のホテルでみだらな行為をさせていたとしている。

 同課によると、勝俣容疑者は容疑を認めているという。勝俣容疑者は07年夏ごろに芸能イベントで少女と知り合い、「自分は和田アキ子さんの元マネジャーで顔が利く」などとうそをつき、事務所に勧誘。「夢に向かうための階段がある。事務所から仕事をやるから、(性行為を)やらせてほしいと言われたらどうする」などと持ちかけたという。

 少女はデビューできず、給料も支払われていなかった。昨年8月ごろに事務所を離れ、今年2月に県警に相談した。同事務所には数人のタレントが所属し、月150万円の売り上げがあったという。【中島和哉】

消防訓練、地域と連携…札幌市、グループホームで

先月起きた札幌市北区のグループホーム「みらいとんでん」で7人が死亡した火災を受けて、札幌市消防局は19日、同市内のグループホームで、地域住民も参加した消防訓練を開始した。春の火災予防運動(20~30日)に合わせて月末まで、約30か所で訓練を行う。

 このうち、同区屯田6の10のグループホーム「第2ふるさと」(入居者18人)では、職員2人体制となる夜間に、1階居間のコンセントから出火した火災を想定して訓練を実施。

 職員が「火事だ」と叫びながら火災通報装置のボタンを押し、消火器を使って初期消火を試みる一方、入居者の避難誘導にあたった。近所の住民も非常ベルの音に気付いたとの想定で、実際の住民5人が駆けつけ、入居者の避難に協力。1階の玄関と2階の非常階段から入居者を抱えたり、布に乗せて引きずったりして運び出し、7分で避難を完了した。その2分後に消防車が到着、安全を確認した。

 同ホームの白勢洋子代表(58)は「近所の方々の協力はとても助かる。今後も訓練を繰り返したい」と話した。訓練に参加した近くに住む無職、伊藤一法さん(63)は「自力で歩けない人が多く、手助けがないと大変。緊急時には協力したい」と感想を語った。

 札幌北消防署予防課の宮本伸之課長は「近所の助けは重要。普段から周辺に施設についての情報を提供し、交流を持つことが必要だ」と強調した。

(2010年4月20日 読売新聞)

堀畑が日本新!400個人メドレー今季世界最高…競泳

◆競泳 日本選手権最終日(18日、東京辰巳国際水泳場) 19歳の堀畑裕也=日体大=が、最後に大仕事をやってのけた。400メートル個人メドレー決勝で、2種目めの背泳ぎでトップに立つと、差を広げ、2位以下に大差をつけてゴール板にタッチした。4分12秒02の日本新記録。さらにシーズン序盤とはいえ、今季世界最高記録のおまけがついた。電光掲示板で堀畑の快挙が分かった瞬間、場内からは大きな歓声が沸いた。「前から目標にしていた。出せてうれしい」とガッツポーズを作って喜びを爆発させた。

 苦手を克服した。同種目で2位だった昨年は、バタフライと背泳ぎで前・日本記録保持者の高桑健(25)=自衛隊体育学校=に1秒22の差をつけられて、盛り返せなかった。「背泳ぎが苦手」という反省から、背泳ぎ100メートル世界王者、古賀の泳ぎを独自に研究。バサロキックでリードを広げる手法を取り入れて「1~2秒は速くなった」と手応えをつかんでいた。

 上野競泳委員長が「いい形で締めくくってくれた」と言えば、平井伯昌・日本代表ヘッドコーチも「まだまだ伸びる」と大きな期待をかけられた19歳。「次は日本で一番最初に(4分)10秒を切ります」と力を込めた。一歩ずつ確実に、世界への階段を上っていく。

 ◆堀畑 裕也(ほりはた・ゆうや)1990年7月30日、愛知県生まれ。19歳。09年に愛知・豊川高から日体大に進学。同年の日本選手権400メートル2位で、ローマ世界水泳代表権を獲得。本大会では400メートル個人メドレーで9位。同年12月の東アジア大会(香港)で同種目優勝。169センチ、62キロ。

「障害者に普通の生活を」自立支援訴訟きょう和解

障害者自立支援法をめぐる集団訴訟のうち、兵庫訴訟がきょう15日、神戸地裁で和解が成立する見通しだ。福祉サービスの拡充に向け、障害者らの期待は高まるが、新たな制度の内容は不透明なまま。原告の一人でマッサージ業の車谷美枝子さん(58)=神戸市東灘区=は「障害者が普通に生活できる社会になってほしい」と願っている。(三島大一郎)

 車谷さんは先天性の全盲の視覚障害者。全盲の夫と結婚し、2人の子どもをもうけた。しかし、阪神・淡路大震災で自宅が全壊。夫は避難先の体育館で、急性心不全のため亡くなった。

 現在、長女と暮らす車谷さんは「生活はぎりぎり」と話す。毎月の収入は障害基礎年金約8万円と自宅で開く治療院の収入で月数万円。「外食もほとんどしない。貯金などとてもできない」と明かす。

 車谷さんは、週5、6時間の家事援助、月数回の移動支援を利用。買い物などに1人で出掛け、道の側溝に落ちたり、駅の階段から転げ落ちたりした経験もあり、サービスの利用は欠かせない。

 だが、同法の施行で、利用者の所得に応じた負担から原則1割負担に代わり、月6千円の負担が発生した。

 移動支援の利用には時間制限もある。「時間を限られ、その上、費用負担まである。思い切って外出することさえできない」と嘆く。

 和解の成立について、車谷さんは「一歩前進」と評価する。しかし、障害者らが求めるような新制度が実施されるまでには、さらに議論を尽くす必要がある。

 車谷さんは「これからが大変。不安はあるが、もっと障害者のことを理解してもらい、私たちが望むような社会になってほしい」と祈っている。

 【障害者自立支援法】地域での自立と就労支援を目的に2006年施行。福祉サービスの利用料を所得に応じた負担から原則1割負担の「応益負担」へ転換したために批判が集まり、全国14地裁で障害者約70人が違憲訴訟を起こした。昨年の政権交代後に制度廃止が決まり、全国原告・弁護団と厚生労働省は協議の末、今年1月、13年8月までに新制度を実施することなどで合意。各地で順次、和解が成立している。