富士山:登下山道調査 旅館組合、来月1日までに除雪 /山梨

6月24日15時1分配信 毎日新聞

 7月1日の富士山の「お山開き」を前に、県や富士吉田市などでつくる富士山安全指導センター運営協議会(会長、堀内茂・富士吉田市長)は23日、登下山道調査を行った。しかし、8合目以上の積雪が多く、構造物の状態の確認ができなかったため、29日に再度調査して山頂までの通行の可否を決めることになった。
 これを受けて山梨県側の山小屋経営者らでつくる富士山吉田口旅館組合(井上洋一組合長)は27~28日に除雪作業を行う。
 県富士・東部建設事務所吉田支所の竹本慎一道路課長は「このままでは7月1日には8合目までしか開通できないのではないか」との見通しを示したが、旅館組合は除雪によって、お山開きの日に登山者が山頂に立てるよう努力する方針だ。
 この日の調査には山梨、静岡両県の行政関係者や山梨県警の約22人が参加した。
 その結果、8合目の山小屋「元祖室」(標高約3250メートル)より上では最大3メートルの積雪を確認し、防護柵の壊れ具合などを確認できなかった。また、5~8合目の登山道では防護柵25カ所、階段20カ所が破損し、大きな浮石が見られた。
 さらに、8合目の山小屋「蓬莱館」(標高約3150メートル)のすぐ上にも約2メートルの残雪があり、下山道が使用できない状態だった。
 同協議会によると、富士山ではここ数年、5~6月に降雪があり、昨年も第1回登下山道調査の後、山小屋経営者らが除雪して7月1日に山頂まで通行可能となった。【田上昇】

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