凌雲寺跡:大内義興の墓所、発掘調査説明会 /山口

室町時代の武将、大内義興や妻の墓所があるとされる山口市中尾の凌雲寺跡で22日、山口市教委による第1次発掘調査の現地説明会があった。調査では15世紀末から16世紀中ごろとみられる遺構や瓦・土器などが発見されており、地元住民ら約40人が熱心に説明に耳を傾けた。

 同寺は、義興の戒名が「凌雲寺殿傑叟義秀(けっそうぎしゅう)」であるなど義興の菩提(ぼだい)寺とされているが、宗派や廃絶時期など不明の部分は多い。

 市教委は07年9月に跡地の地下探査を実施し、今年2月上旬から20カ所で発掘調査していた。約1000点ほど出土した遺物の中には、大内氏の家紋「大内菱」が意匠されたとみられる瓦もあり、大内氏ゆかりの寺であることが裏付けられたという。同市後河原の臨時職員、山田圭子さん(51)は「凌雲寺の建物は伝説でしかなかったが、階段などがあったと説明を受けて感動した」と話し、今後の調査に期待を寄せた。

〔山口版〕

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