サンタ姿で放火  罪状の一部否認

サンタクロース姿でビルに侵入、放火したなどとして現住建造物等放火罪などに問われた熊谷市戸出、無職新井幸一郎被告(43)の裁判員裁判の初公判が24日、さいたま地裁(井口修裁判長)であった。新井被告は罪状認否で「尻餅をついた際に足元に液体が広がった」と、ガソリンを散布したとの起訴内容を否認した。

 検察側の冒頭陳述によると、新井被告は昨年12月21日午後6時40分頃、同市佐谷田のビルメンテナンス会社に侵入、男性社長(当時61)の顔を殴るなどしたうえ、階段付近にガソリンをまき、放火。社長に肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負わせたなどとされる。新井被告の父親の死後、新井被告と母親に農地が残されたが、母親が社長らに一部を売却。検察側は、母親が2006年に、農地を担保に社長から借金をしたのが原因などと説明したため、新井被告は社長を恨むようになり、「一生忘れられないような嫌な気分にさせてやろう」とサンタクロース姿で事件を起こしたと指摘した。

(2010年8月25日 読売新聞)

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