ゲリラ豪雨、水位上昇警報 

甲府・相川 2ヵ所に初設置 

 短時間に多量の雨が降る「ゲリラ豪雨」により発生が懸念される河川での水難事故を防ごうと、県は河川の水位が上昇する恐れが出たときに警報を発する装置を甲府市内の相川に整備し、1日から運用を開始した。県内での整備は初めてという。
 山間部から甲府市街地へ流れ込む相川は勾配こうばいが急で、雨が降り始めてから水位が上昇するまでが比較的早いという。一方で、階段を設けるなど川に親しめるような施設整備も進めてきたことから、小学校近くに位置する同市美咲2丁目と塩部1丁目の川沿いの2カ所に装置を整備した。
 県治水課によると、警報装置は甲府地方気象台の予報システムと連動。中北地域に大雨注意報や洪水注意報が発令されると、自動的に赤色灯が点灯。スピーカーから「危ないですから川に近づかないでください」との音声を流し、川から離れるよう注意を促す。
 相川のほか、県は本年度に南アルプス市内を流れる滝沢川への整備も計画している。来年度以降も、勾配が急な河川に警報装置の整備を進めていくという。
 ゲリラ豪雨による水難事故では、2008年7月に神戸市の河川の急激な増水で小学生ら5人が死亡する事故が起きている。

金づちで上司殴る!47歳不満爆発、社内で待ち伏せ背後から

上司の頭を金づちで殴って殺害しようとしたとして、警視庁中央署は31日までに、殺人未遂の疑いで通信機器メーカー「ユニデン」主任の上野厚容疑者(47)を現行犯逮捕した。逮捕容疑は、自宅から持参した金づちで男性部長(58)の頭部を背後から数回殴った疑い。上野容疑者は「仕事のことで口うるさく注意され恨みに思っていた」と容疑を認めているという。

 毎日口うるさくどなられ、休暇もくれずに働かされたことにキレた社員が、上司を金づちでボコボコに殴った。

 逮捕容疑は3月30日午前8時15分頃、中央区八丁堀2丁目の同社本社ビル内の階段で、出勤してきた男性部長の頭部を背後から金づちで数回殴打した疑い。部長は頭部を数針縫う全治2週間の軽傷を負ったが、命に別条はなかった。倒れている部長を発見した女性社員が110番通報。上野容疑者は約15分後に駆け付けた捜査員に逮捕された。

 中央署によると、凶器の金づちは上野容疑者が自宅から持参。長さ25センチほどの鉄製で、一般的な木工用のものだという。

 上野容疑者は、部長が普段から健康のためにエレベーターを使わず、9階建てビルの上階まで階段を利用して上っていた習慣を把握していた。階段を上って出勤する部長を待ちぶせし、「おはようございます」とあいさつしてすれ違うと、すかさず振り向き、後ろから上司の後頭部めがけて金づちを振り下ろして襲いかかったという。

 同署によると、被害者は上野容疑者の部署の直属の上司に当たり、3月から共に働いていたという。動機について、上野容疑者は「普段から毎日のように仕事のことで口うるさく注意されて、恨みに思っていた」と供述。「有給休暇もくれず、死んでも構わないと思った」と、会社内の待遇面での不満から殺意を抱いたことを認めている。

 同社は「ユニ電子産業株式会社」として1966年に設立。コードレス電話、トランシーバーなどの通信機器メーカーとして、90年に東証1部上場した。06年には、プロ野球・ヤクルトスワローズとスポンサー契約。昨年まで、神宮球場の外野フェンスに同社ロゴが飾られていたことでも知られる。

 同社広報担当者は「小さい会社なので、何か異変があればすぐ分かる」と、上野容疑者と部長男性との間での確執などはないとの認識を明らかに。社員同士のトラブルに関して「会社の中で起こったことなので、今後のためにもよく調査していきたい」と話した。