甲府・相川 2ヵ所に初設置
短時間に多量の雨が降る「ゲリラ豪雨」により発生が懸念される河川での水難事故を防ごうと、県は河川の水位が上昇する恐れが出たときに警報を発する装置を甲府市内の相川に整備し、1日から運用を開始した。県内での整備は初めてという。
山間部から甲府市街地へ流れ込む相川は勾配こうばいが急で、雨が降り始めてから水位が上昇するまでが比較的早いという。一方で、階段を設けるなど川に親しめるような施設整備も進めてきたことから、小学校近くに位置する同市美咲2丁目と塩部1丁目の川沿いの2カ所に装置を整備した。
県治水課によると、警報装置は甲府地方気象台の予報システムと連動。中北地域に大雨注意報や洪水注意報が発令されると、自動的に赤色灯が点灯。スピーカーから「危ないですから川に近づかないでください」との音声を流し、川から離れるよう注意を促す。
相川のほか、県は本年度に南アルプス市内を流れる滝沢川への整備も計画している。来年度以降も、勾配が急な河川に警報装置の整備を進めていくという。
ゲリラ豪雨による水難事故では、2008年7月に神戸市の河川の急激な増水で小学生ら5人が死亡する事故が起きている。