金づちで上司殴る!47歳不満爆発、社内で待ち伏せ背後から

上司の頭を金づちで殴って殺害しようとしたとして、警視庁中央署は31日までに、殺人未遂の疑いで通信機器メーカー「ユニデン」主任の上野厚容疑者(47)を現行犯逮捕した。逮捕容疑は、自宅から持参した金づちで男性部長(58)の頭部を背後から数回殴った疑い。上野容疑者は「仕事のことで口うるさく注意され恨みに思っていた」と容疑を認めているという。

 毎日口うるさくどなられ、休暇もくれずに働かされたことにキレた社員が、上司を金づちでボコボコに殴った。

 逮捕容疑は3月30日午前8時15分頃、中央区八丁堀2丁目の同社本社ビル内の階段で、出勤してきた男性部長の頭部を背後から金づちで数回殴打した疑い。部長は頭部を数針縫う全治2週間の軽傷を負ったが、命に別条はなかった。倒れている部長を発見した女性社員が110番通報。上野容疑者は約15分後に駆け付けた捜査員に逮捕された。

 中央署によると、凶器の金づちは上野容疑者が自宅から持参。長さ25センチほどの鉄製で、一般的な木工用のものだという。

 上野容疑者は、部長が普段から健康のためにエレベーターを使わず、9階建てビルの上階まで階段を利用して上っていた習慣を把握していた。階段を上って出勤する部長を待ちぶせし、「おはようございます」とあいさつしてすれ違うと、すかさず振り向き、後ろから上司の後頭部めがけて金づちを振り下ろして襲いかかったという。

 同署によると、被害者は上野容疑者の部署の直属の上司に当たり、3月から共に働いていたという。動機について、上野容疑者は「普段から毎日のように仕事のことで口うるさく注意されて、恨みに思っていた」と供述。「有給休暇もくれず、死んでも構わないと思った」と、会社内の待遇面での不満から殺意を抱いたことを認めている。

 同社は「ユニ電子産業株式会社」として1966年に設立。コードレス電話、トランシーバーなどの通信機器メーカーとして、90年に東証1部上場した。06年には、プロ野球・ヤクルトスワローズとスポンサー契約。昨年まで、神宮球場の外野フェンスに同社ロゴが飾られていたことでも知られる。

 同社広報担当者は「小さい会社なので、何か異変があればすぐ分かる」と、上野容疑者と部長男性との間での確執などはないとの認識を明らかに。社員同士のトラブルに関して「会社の中で起こったことなので、今後のためにもよく調査していきたい」と話した。

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