両陛下が千葉・鴨川で棚田をご視察

千葉県を訪問中の天皇、皇后両陛下は27日午前、鴨川市の「大山千枚田」を視察された。

 大山千枚田は、急傾斜地に階段のように田が連なる地域で、東京から最も近い棚田とされる。

 陛下は生息しているカエルや昆虫について説明を受け、「いいビオトープ(生物の生息空間)になっているんですね」と感想を述べられた。皇后さまは小さなカエルを手に乗せ、「まあかわいい」とほほ笑まれていた。

上原さくら 階段で転落。ただいま通院中

タレントの上原さくらが9月21日(2010年)のブログで、階段から落ちて通院中だと報告している。

「今さらですが…実は…1週間くらい前に階段から落ちて…尻もちを思い切りつき、今日は2回目の通院」
仰向けで寝ることができないし、咳やくしゃみをすると、尾てい骨に響くのがとても痛い。以前何かの雑誌で、自宅の階段から落ちて大怪我をするケースが意外に多いと読んだことがあったが、「さくら、それ本当だと思う」という。

今までも階段から落ちて骨折したり、押し入れから飛び降りて捻挫したり、お風呂で転んで打撲したり。ひどい怪我のほとんどが自宅だったそうだ。読者にも気をつけてほしいというのは「いつもの階段、いつものお風呂だからこそ、気を抜きまくってて、それが怪我の元なのよ」。

医師からはアルコールを控えめにするようにと言われたが、上原はお酒を飲むと痛みがなくなるような気がしている。むしろ痛いのは寝起きやくしゃみをしたとき。「昨日まで、ほぼ毎晩飲んでました。とは、当然言わなかったさくらです」とおどけてみせた。

陸上:「遠回りでも」教職課程と競技両立 横浜国大・木村

かつて陸上女子走り幅跳びで高校チャンピオンとなった木村文子(22)=横浜国大=が、再び国内トップレベルへの階段を上り始めた。12日に東京・国立競技場であった日本学生対校選手権(日本インカレ)女子百メートル障害を大会新記録で初制覇。強豪大学からの誘いを断り、教員になる夢を追って国立大で勉強と競技を両立してきた木村は「少し遠回りをしたかもしれないけど、本当に良かった」と感慨に浸った。【井沢真】

 12日の日本インカレでは、午前中の走り幅跳びは11位だったが、ハイライトは午後の百メートル障害。追い風1.8メートルの好条件の下、中盤から加速して突き抜け、自己新の13秒28で快勝した。

 大学の先輩の鷲頭宏絵が03年にマークした13秒45の大会記録を更新。城下麗奈(青学大、現横浜市陸協)の日本学生記録(13秒26)に0秒02差に迫る日本歴代9位の好タイムだった。

 広島市出身で小学4年から競技を始め、広島・祇園北高3年時には全国高校総体女子走り幅跳びを5メートル93で制した。大学進学後は伸び悩んだが、昨オフに足首を痛めたのを機にウエートトレーニングを集中的に実施。スプリント力が増した効果で百メートル障害は昨季までの自己ベスト(13秒74)を大幅に更新した。

 走り幅跳びでは、6月に日本学生個人選手権を6メートル19(追い風参考)で優勝。公認記録は昨季までの5メートル94から6メートル17へ。木村は「両方の種目を続けてきたから、ここまでこられた」と今後も二足のわらじを継続するそうだ。

 19日にはスーパー陸上(川崎市等々力陸上競技場)に出場する。「まだスタートが遅い。1、2台目(のハードル)をいい形で入れればタイムは伸びる。学生記録を更新したい」。にこやかな笑顔の奥に自信をのぞかせた。

サンタ姿で放火  罪状の一部否認

サンタクロース姿でビルに侵入、放火したなどとして現住建造物等放火罪などに問われた熊谷市戸出、無職新井幸一郎被告(43)の裁判員裁判の初公判が24日、さいたま地裁(井口修裁判長)であった。新井被告は罪状認否で「尻餅をついた際に足元に液体が広がった」と、ガソリンを散布したとの起訴内容を否認した。

 検察側の冒頭陳述によると、新井被告は昨年12月21日午後6時40分頃、同市佐谷田のビルメンテナンス会社に侵入、男性社長(当時61)の顔を殴るなどしたうえ、階段付近にガソリンをまき、放火。社長に肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負わせたなどとされる。新井被告の父親の死後、新井被告と母親に農地が残されたが、母親が社長らに一部を売却。検察側は、母親が2006年に、農地を担保に社長から借金をしたのが原因などと説明したため、新井被告は社長を恨むようになり、「一生忘れられないような嫌な気分にさせてやろう」とサンタクロース姿で事件を起こしたと指摘した。

(2010年8月25日 読売新聞)

「ロボスーツ」リハビリ支え、医療・介護に導入進む

半身マヒ患者「階段を上れた」
人の「意思」で動くロボットの利用が、医療や介護の現場で広がっている。ロボットスーツ「HAL(ハル)」の訓練施設が今月、茨城県つくば市にオープン。最先端技術がリハビリをサポートするのはサイボーグ世界をほうふつさせる。励みにつながる意外な効果もみられる。(水戸支局 渡辺加奈)

 埼玉県飯能市の飯能靖和病院で、両脚にHALを装着した男性(75)が、かすかなモーター音とともに段差10センチの階段で上り下りを繰り返した。「階段を上れるようになるとは思わなかった」とうれしそうだ。見守る医療スタッフからも「すごい」と歓声が上がった。

 男性は4月に脳卒中で左半身がマヒした。5月下旬からHALを取り入れたリハビリを始めた。座ったまま足を曲げ伸ばししたり、立つ座るを繰り返したり、段階に応じて新しい動きに挑戦してきた。

 練習を積んできた男性は、「最初はHALに引っ張られるような感じだったが、今はつえをつきながら歩けるようになった。日本が作った最先端のロボットを着けられることもうれしい」と手応えを実感する。

 リハビリを担当する大沢愛子医師(35)は「HALで動けるようになると、つらいリハビリにも希望が持てる。ロボットを使える楽しさも大きい」と効果を語る。

 HALは全国の病院や介護施設など37施設で導入されている。開発した筑波大の山海嘉之教授(52)は、「人生80年、身体機能低下の傾きを少しでもなだらかにし、元気で暮らせるようになればいい。将来的には家庭で使えるようにしたい」と話す。

 山海教授が社長を務めるベンチャー企業「サイバーダイン」は4日、障害者らがトレーニングできる施設をつくば市に開設。理学療法士らがサポートし、症例を集めて今後に生かす狙いがある。

 茨城県は生活支援ロボットの開発を促そうと、約1億6000万円で30体を導入。県立医療大では6月から、脊髄(せきずい)損傷で車いすを使っている人や、脳卒中でマヒが残る人など10人に装着してもらっている。着脱の難しさや費用などの面で課題もある。同大の居村茂幸教授(61)は「マヒで必要以上に緊張した筋肉に対応困難な場合がある」と指摘し、利用者の視点を生かしながら細かい症状に対応できるように研究していく。


 日本は介護ロボットの分野で、「世界市場を獲得する」を目指している。大手自動車や家電メーカーなども相次いで参入。経済産業省は「高齢化社会で介護ロボットは大きな意味を持つ。ニーズも高い」(産業機械課)と、普及のために安全基準づくりを進めている。

 HAL サイバーダインが2009年に発売した世界初の福祉用ロボットスーツ。体を動かそうとするときに出る微弱な「生体電位信号」をセンサーでとらえ、モーターを動かして手足の動きをサポートする仕組み。動きたくない意思が伝われば、その動きも止まる。

(2010年8月20日 読売新聞)

1300年祭ナビ:獅子閣の修理完了 10月から特別公開--生駒・宝山寺 /奈良

宝山寺(生駒市門前町)で、県教委が進めていた獅子閣(重要文化財)の修理が完了した。明治17(1884)年に完成した客殿で、外観は洋風、構造は伝統的な工法を使う「擬洋風」と呼ばれる建築。これまで原則非公開だったが、今年は平城遷都1300年を記念して10月15日~11月15日に特別公開する。寺は今後も公開の機会を増やすことを検討している。

 獅子閣は、らせん階段やアーチ形の窓欄間など洋風の要素と、格(ごう)天井や漆喰(しっくい)磨き仕上げの壁などの伝統技法が巧みに使い分けられ、材料も上質で貴重な建築とされる。

 基礎となる石垣が沈下して建物が傾斜し、外壁に亀裂が入るなどしていたため、県教委が05年11月から、総事業費4億6300万円をかけて修理していた。建物の南半分を解体して補強し、耐震のため、壁の中に筋違(すじかい)という斜めの材を挿入した。【花澤茂人】

日常遊ぶ とっぴな作品 階段の映像、「猫彫刻」…落合多武展

階段の映像、真っ白な絵画…。とっぴな作品ばかりで、普通の絵画や彫刻はない。ニューヨーク在住のアーティスト、落合多武(たむ)(42)の展覧会が、東京都渋谷区神宮前のワタリウム美術館で開催されている。ユーモアと遊びにあふれ、美術の既成概念を軽やかに超えていく。(渋沢和彦)

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 展覧会場の一角では、ビルの階段を登る映像が、10台のテレビモニターからひたすら流れる。10時間にも及ぶ作品で、タイトルは「地球上で一番高いところにマンハッタンで行くビデオ」(2009年)。階段はすべてニューヨーク・マンハッタンのビルで、エンパイアステートビルをはじめとする高層建築の階段を、作家自らがビデオカメラを持って登り、映像に残した。

 登った建築は170棟で、その距離の合計は8844メートルにもなる。ヒマラヤ山脈のエベレストとほぼ同じ高さ。マンハッタンでの階段登りが、エベレスト登頂という幻想を呼び起こす。「ある日、マンハッタンのビルが山脈に見えた」という作者の思いから生まれた作品だ。

 「猫彫刻」(2009年)と題した、一見ふざけた作品もある。かわいい猫の彫刻があるわけではない。テレビモニターから流れる15分の作品で、円い二つの穴が開いた板の抽象的な映像でほぼ占められている。穴は猫が通り抜けられるほどのサイズ。じっくり見ていると、ほんの数秒間、猫が穴を通り抜けたり、板の前を通ったりする。映像にはほとんど猫の気配はないが、見る人の記憶を呼び起こす。それゆえ作者は「幽霊彫刻」とも呼んでいる。絶妙でウイットの効いたタイトルの意味がのみ込めた。
「フェイク・サン」(2009年)という映像作品にも驚かされる。夕暮れの空にオレンジ色に光る太陽らしきものを映した5分の映像。ところが最後のシーンで突如、3つの明かりが出現。見る側はそこで太陽ではなく、街灯だとわかる。タイトルが意味するように「偽の太陽」というわけだ。作者によると、「夕方、イーストビレッジの街を歩いていたら、太陽のようなものが見えた」という。歩いていて、ふと出くわした光景が作品へと発展した。日常的な行為が、アートに化けていく。

 ほかにもほとんど白く塗られ、どちらが南極で、どちらが北極かわからない絵画「北極点、南極点」(2010年)や、コスタリカのジャングルで迷った体験を生かし、熱帯雨林を鉛筆も紙も見ないで無意識的に描いた56点のドローイング(素描)などが、自在に展開する。

 落合は1967(昭和42)年、横浜生まれ。93年にニューヨーク大学芸術学部大学院を修了。翌年、ニューヨークで個展を開催したあと、この地を拠点に活動している。

 ワタリウム美術館の和多利恵津子学芸員は「軽やかでユーモアがあり楽しい」と作品の魅力を語る。

 不況でなんとなく暗くなりがちな時代にあって、既成のアートの枠にはまらない元気な表現は、重い空気を一気に吹き飛ばしてくれる。8月8日まで(月曜休)。一般1000円。

「岳沢小屋」23日再出発 雪崩で全壊から5季ぶり営業

 2005年暮れに雪崩で全壊した北アルプスの「岳沢(だけさわ)ヒュッテ」の跡地に、新しい山小屋「岳沢小屋」が完成し、23日に開業する。岳沢は、上高地と奥穂高岳を行き来する最短ルートの登山道にあり、山小屋の営業は5シーズンぶり。登山の拠点のほか、遭難救助や安全確保の役割も期待されている。

 旧ヒュッテは建物の崩壊直後、小屋主の上條岳人さん(当時69)が交通事故で亡くなった。遺族は資金面や雪崩に対して安全な場所がないことなどから再建を断念した。

 一方で、奥穂高岳から上高地に最短ルートで下山する場合、「重太郎新道」と呼ばれるきつい場所を通るので疲れ切ってしまう人が多い。登山者の安全とトイレの確保といった環境面からも再開を望む声が強く、槍ケ岳山荘などの山小屋を経営する槍ケ岳観光(穂苅康治社長)が小屋再建に乗り出した。

 階段状になっている旧ヒュッテの敷地を使い、雪崩が屋根の上を滑り落ちて被害を避ける構造にした。建物は3棟あり、上段は毎シーズン建て直すプレハブの宿泊棟(定員30人)、中段は休憩スペースや食堂・売店がある管理棟、下段はトイレ棟。テントの貸し出しもある。

 食堂・売店は3連休に合わせて17日から営業を開始。下山途中の登山者らが早速立ち寄り、「木の間から山小屋が見えたときにはほっとし、あそこまで頑張ろうという気持ちになった」「おいしい水が無料で飲めるし、天候が急に悪くなった時のことを考えると安心して下山できる」などと話していた。(深津弘)

前原国交相、御巣鷹へ…所管大臣として初

前原国土交通相は13日の閣議後の記者会見で、日航ジャンボ機が墜落した群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」で8月12日に行われる慰霊登山に参加する意向を明らかにした。事故後、所管大臣が現場に足を運ぶのは初めてで、前原国交相は「慰霊登山をさせていただいて、亡くなられた520人の御霊(みたま)に改めて哀悼の意を表したい」と述べた。

 1985年の墜落事故から今年で25年の節目となることから、群馬県と上野村が、前原国交相に慰霊登山への参加を打診していた。

 慰霊登山は毎年、事故が起きた8月12日に、遺族や日航関係者らが参加して行われる。ふもとの「慰霊の園」では、墜落時刻の午後6時56分に合わせて追悼慰霊式も営まれる。

 御巣鷹の尾根までは、約800メートルの登山道を歩く。遺族の高齢化が進んでいるため、昨年夏には階段や手すりが整備された。以前は約2・2キロの急な山道を登る必要があったこともあり、歴代大臣の慰霊登山は行われておらず、一周忌となった86年に橋本竜太郎運輸相(当時)が、ふもとでの慰霊式に参列したことがあるだけだった。

(2010年7月13日12時56分 読売新聞)

池袋東武に「爆窃団」6階外壁に穴…腕時計盗難

アジア系外国人窃盗グループ「爆窃団」の犯行とみられる窃盗事件が発生した。東武百貨店池袋店(東京都豊島区)の宝飾時計売り場で1日未明、腕時計など計約70点(販売価格計500万円相当)が盗まれた。売り場近くの外壁に穴を開け店内に侵入する手口で、警視庁池袋署は関連を調べている。

 またもや高級腕時計が狙われた。

 1日午前3時20分ごろ、百貨店6階の防犯センサーが作動。警備員が駆け付けたところ、時計売り場のショーケースが8カ所壊されていた。池袋署によると、6階と7階の外壁には約60センチ四方の穴がそれぞれ開けられており、6階の穴から店内に侵入した形跡があったという。

 外の非常階段入り口の防犯ビデオには午前0時40分ごろ、3人組の姿が写っていた。非常階段を上り、油圧ジャッキで外壁を開けたとみられる。外壁は厚さ13センチで鉄筋コンクリート製。百貨店の外には油圧ジャッキやのこぎり、懐中電灯が残されていた。

 7階は書籍や文具、おもちゃ売り場で、侵入された形跡はなかった。外壁は池袋駅メトロポリタン口に隣接しており、3人組は非常階段に通じる内鍵のドアをこじ開けて侵入したとみられる。

 6階の防犯ビデオにも3人組の姿が写っており、午前3時40分ごろには3人組が立ち去る様子も撮影されていた。いずれもフードをかぶっており、性別などは分かっていない。池袋署では、外壁に穴を開けて侵入する手口から、爆窃団による犯行の可能性が高いとみて調べている。

 爆窃団の関与が疑われるケースでは、1月に東京・銀座の貴金属店「天賞堂銀座本店」で高級腕時計約200点(2億4500万円相当)が盗まれた。売り場の防犯センサーを完ぺきに避けるなど、犯行は綿密な計画のもと遂行された。この事件では香港当局が香港人の男女6人グループを逮捕している。

 ≪犯行ごとに出入国繰り返し…≫爆窃団は荒っぽい手口から、こう呼ばれている。犯行ごとに出入国を繰り返す「ヒット・アンド・アウェー」も特徴。80年代後半から90年代にかけて全国各地で被害が相次ぎ、一時沈静化するも05年から再び活発化した。爆窃団の犯行とみられるほかの事件では、昨年6月に神戸市の「大丸神戸店」8階の外壁に穴が開けられ、高級腕時計ロレックスが約60点(4000万円相当)盗まれた。先月24日にも札幌市「丸井今井札幌本店一条館」の8階でスイス製の腕時計30点(約1500万円相当)と貴金属類217点(7800万円相当)が盗まれた。8階の窓ガラスが割られ、窓ガラスの店内側の物置スペースと売り場を仕切るベニヤ製の壁も50センチ四方でくり抜かれていた。