6月29日19時55分配信 毎日新聞
佐賀県警は29日、機動隊所属の江口良司巡査(21)が16日の自主トレーニング中に熱中症にかかり、28日夜に死亡したと発表した。死因は熱中症による多臓器不全。機動隊員がトレーニングで死亡したのは、佐賀県警で初めてという。
同隊によると、江口巡査は16日の勤務終了後の午後5時40分ごろから、同僚ら16人と佐賀市内でジョギングや階段昇降などを始め、約50分後に座り込むように倒れた。当時、江口巡査を含む4人が「耐暑訓練」としてサウナスーツを着ていたという。
同僚らは体を冷やすなどしながら車で近くの病院に搬送したが、意識不明の重体のまま、転院先の佐賀大医学部付属病院で28日午後9時20分ごろ死亡したという。
同隊は、トレーニングについて、「隊員として必要な体力を維持するための仕事の一環」としている。森田初彦副隊長は「亡くなられたことを非常に残念に思っている。今後、安全管理に万全を期していきたい」と話している。
佐賀地方気象台によると、16日は佐賀市の最高気温が31・3度で、同市で今年初の真夏日を観測。江口巡査がトレーニングをしていた午後6時ごろの気温は28・7度、湿度36%だった。【田中韻】