10月31日11時24分配信 サーチナ
「韓流」という言葉に続いて、ここ数年「華流」という言葉がよく聞かれるようになり、先日、閉幕した第2回「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」でも、中国ドラマ『士兵突撃』が、東京テレビ大賞の海外優秀テレビドラマ賞に輝いた。
これで華流の勢いが、まさしく韓流を上回ったと驚いた人も少なくない。だがこのフェスティバルの取材では、華流が確実に韓流を上回るのにはまだ時間がかかりそうだと感じた。
日本の少女マンガ「花より男子」が原作の中国台湾ドラマ『流星花園』は、2005年に「華流」の先頭を切って日本で放映され、視聴率は平均10%、最高では12%以上を記録した。オリコンのDVDランキングでも1位に輝いたが、その後、ほかの中国ドラマや、特に大陸部のドラマはあまりパッとしていない。
2008年8月にフジテレビで放映された『五星大飯店』も、視聴率はそう高くなかった。8月にTBSでお昼頃に放送された『新上海灘』も、視聴率は韓国の『天国の階段』を上回ったが、『天国の階段』は日本で10回も放送されており、期待されていた『流星花園』後の「華流」は、『冬のソナタ』が放映された時の一世を風靡するような勢いはなかった。
今回のフェスティバルで、日本のテレビドラマ関係者に大陸部のドラマについて尋ねたところ、『流星花園』や『紅楼夢』、旧版の『三国演義』を除いて、知っている中国のドラマはほとんどなかった。中国大陸部の俳優も、韓国のペ・ヨンジュンや、イ・ヨンエなどとは比べものにならないぐらい知名度がない。
中国のプロデューサーが、華流が日本で韓流を上回るのはまだ早いと話すように、華流ドラマが流行するには、まだ時間が必要だ。しかしチャンスは目の前にある。それは日本のテレビドラマはここ2年、視聴率が大幅に下がり、ゴールデンタイムに放映されるドラマの平均視聴率は10%に過ぎないからだ。
日本放送協会の重村一会長は、昨年の第1回の「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」で好評を得た中国ドラマ『新結婚時代』のように、家庭での話題をテーマしたドラマが充実すれば、日本進出の新たな突破口となりうるだろうと話す。
また、ペ・ヨンジュンの時代が遠ざかるにつれて、韓国ドラマは日本で「寒流」になりつつある。同フェスティバルの営業企画部である古山嘉彦さんによると、この2年間に日本のテレビ局が購入し放送した韓国ドラマはほとんど赤字だという。それは内容がほとんど同じで、社会の現実を描いた作品が少なく、日本ドラマと同じようにマンガを原作とした作品が多いためだという。
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