銀座「ティファニー本店」リニューアル-隅研吾さん監修、ビル全体でLED演出も

10月31日20時55分配信 銀座経済新聞

 米・宝飾大手のティファニー・アンド・カンパニー(本社=ニューヨーク)は11月1日、銀座中央通りの「ティファニー本店」(中央区銀座2、TEL 03-5250-2900)と同店が出店するティファニー銀座ビルをリニューアルオープンする。

 同ビルのデザインは建築家・隅研吾さんが担当、同店も隅さんがデザインを監修し同社デザインチームの基本計画の下、1階~3階の店舗内の全面改修を行なった。隅さんはビルの新コンセプトを「ティファニーのビジュアル・アイデンティティーと響き合うジュエリーのような建築」と表現する。世界初のデザインや素材などを取り入れたコンテンポラリーな空間に生まれ変わった同店の店舗面積は約1113.7平方メートル。商品の品ぞろえは日本一を誇る。

 目を引く外装デザインを特徴づけるのは、2枚のアルミハニカム(ハチの巣型のパネル)がはめ込まれた292枚のファセットパネル。内外の光を美しく反射し、ダイヤモンドのファセットが多彩な光を生み出せるような効果を与えるほか、1枚1枚に計算された傾きが加えられることにより、昼間は銀座のにぎやかな街並み、夜間は背後にセットされたLED照明が美しい光を演出し、「ドラマティックな夜を映し出す」(同社)。

 エントランスには2層吹き抜けのアトリウムスペースが設け、内照式のクリスタルストーンに覆われたフューチャーウオールが柔らかな光を放ち、ラグジュアリーな雰囲気を作り出した。吹き抜け上部には鏡面の天井が取り付けられ、高さ8メートルを越える空間に一層の迫力を与えている。ファサードはビル全体の外壁と一体のデザインとなり、エントランス中央部に鎮座していた大時計は姿を消した。

 1階は、フロアには中国四川省で産出する貴重な天然石・ニューグレーを敷き、壁面にはアルミ素地にシルクを重ねたハンドメードのウオールペーパーと天然のプラテイン材のコンビネーションで構成した、見る角度によりブラウン系から玉虫色に変化するユニークな材質を用いた。店舗奥には同店初となるメンズコーナーを設け男性客の取り込みを意識するほか、自由に手に取ることができるチャームのオープンディスプレーを新設する。

 ブラウン系にまとめたシックな印象の2階は、壁面にバーティカルなウッドドレイプを用いたほか、1階同様、右奥にプライベートセールス(個室)を設置。ファインジュエリーのほか、アイテム数を増やしスペースを増床したブライダル商品などを取り扱う。リニューアルオープンを記念した「目玉商品」として、ニューヨークの本社が特別製作した11.19カラットのダイヤモンドリング「ハート・オブ・ニューヨーク」(2億8,728万円)が世界初登場する。

 3階には、商品の修理・調整を行なうカスタマーサービスとゲストラウンジを新たに設けた。2階から3階につながる階段の吹き抜けにはアルミハニカムをアクリルで繊細に包んだ特注のシャンデリアを設置し、内外の光を反射し明るい空間を演出する。

 オープニング限定品には、18Kホワイトゴールドとダイヤモンドの「ギンザ ハート ペンダント」とパロマ・ピカソがデザインしたウオッチが登場。同店をはじめ三越銀座店、松坂屋銀座店でそれぞれ販売する。

 営業時間は11時~22時。

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