JR福山駅前整備事業:市、5案を提示 市民が意見交換--懇談会 /広島

11月13日17時1分配信 毎日新聞

 福山市のJR福山駅前整備事業で、市民が意見を述べる懇談会が12日、市役所であった。福山城外堀遺構の取り扱いを巡り、市が詳細案を提示した。
 送迎場の駐停車台数は24台と18台の2案。18台の縮小案なら、東西に長い形状で外堀の中に収まるため、石垣南側の大部分が保存できる。ただし、両案とも、送迎場の進入路などとなる石垣は撤去される見通し。
 舟入状(ふないりじょう)遺構を地下展示するスペースについては3案を示した。いずれも屋根の厚さは81センチで、石垣上辺を現状保存するには、地上部の地盤を65センチ高くする必要がある。この段差を解消するため、地上部のタクシー乗降場に斜路や階段を設けることも検討する。
 舟入の地下展示に対しては、市文化財保護審議会が9月に提出した意見書で「文化財に対し異質のイメージを与える」と懸念を示している。
 市は7月、地下送迎場建設地を南側にずらし、舟入を現状保存する案を発表。この案を基に専門家の意見を聞くなどして具体的な設計図の作成を進めていた。この日の第1回懇談会で、学識者や経済界、市民団体などの代表者26人が参加し、市の提案をたたき台に意見交換した。【重石岳史】

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