東武東上線 線路に人の波、ホーム階段にも列…衝突事故

11月14日15時2分配信 毎日新聞

 埼玉県富士見市の東武東上線踏切で14日、軽ワゴン車と急行電車が衝突した事故で、現場は脱出した通勤客らが最寄り駅に向かうために長蛇の列を作るなど大きく混乱した。

 事故発生から約45分後、現場に入った。午前9時半、最寄り駅のみずほ台駅に着くと、線路上を歩いてホームに向かって来る人の列を見て「異常」を察知した。人の流れに逆らう形で約500メートル走って現場にたどり着くと、衝突したとみられる乗用車が電車の側面に傾いた形で止まっていた。

 車両のドアには、外した座席が脱出シューター代わりに置かれ、約1メートルの高さから駅員や消防署員らの手助けを受けながら乗客が次々と滑り降りていた。乗客は比較的落ち着いた様子だった。

 脱出後、乗客たちは携帯電話から勤務先や取引先とみられる相手に電話する以外は、黙々と線路を歩いてみずほ台駅まで向かっていた。事故当時の気温は11度前後で、スーツ姿のサラリーマンの表情も落ち着いた様子に見えた。だが、駅では線路からホームに上がる階段が一つしかないため、乗客が数百メートルの列を作って「順番待ち」。改札では駅員に詰め寄る人の姿も見られた。【佐藤泰則】

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