多良保育園 全役員の辞職決定 トラブルようやく終息へ

12月26日7時7分配信 西日本新聞

 太良町糸岐、多良保育園(園児123人)の新旧経営陣の対立に端を発したトラブルで、同園を運営する社会福祉法人「和順福祉会」の役員7人(理事5人、幹事2人)全員が辞職することが25日、分かった。園長以外の役員は辞意を表明していたが、24日の役員会で園長の27日付での辞職が決まった。保護者や園児を巻き込んだ一連の騒動は、ようやく終息に向かう見通しとなった。

 同園では、経営を退いた前園長と新経営陣の対立が激化。前園長支持派の所有地にあった通園階段が取り壊されるなどしたため保護者が反発し、役員全員の辞職を要求。9月には県が運営健全化に向け改善勧告をした。

 関係者によると、11月に仲介者を通じて新旧経営陣が和解交渉を開始。交渉は決裂したが、県が保護者の信頼回復措置を文書で回答するよう繰り返し求めたこともあり、役員全員の辞職が決定。25日の職員朝礼で園長本人が発表した。

 これにより、役員のうち6人が27日付で辞職。役員1人が旧経営陣との民事訴訟の判決が出る来年1月22日まで残り、仲介人や保護者とともに暫定的に園を運営。その後、新しい役員を決定するという。

 ある保護者男性は「決着の筋道が見えてほっとしている。子どもが伸び伸びと成長できる保育園に生まれ変わってほしい」と話していた。

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