ブリコラージュ:“がらくた”に命 高松の鉄職人・槇塚さん、作品展 /香川

2月19日16時1分配信 毎日新聞

 ◇作業場改修し作品展
 不要になった物をつなぎ合わせるなどして、新しいものに生まれ変わらせる「ブリコラージュ」という作品づくりに取り組む鉄職人、槇塚登さん(36)が20日、高松市木太町の作業場の2階を改修した「Gallery Altana(ギャラリー・アルターナ)」で個展を開く。
 ストーブがテーブルに変身していたり、高圧ガスボンベがポストだったり……。もともとの用途からは想像もつかない新しい“顔”が出迎えてくれる。
 槇塚さんは、父親が経営する「槙塚鉄工所」の次男。幼いころから職人の仕事が間近にあった。22歳ごろから鉄工所に勤め、水門やらせん階段、手すりなどを作り、溶接などの腕を磨いた。
 作品づくりを始めたきっかけは、友人から表札づくりを依頼されたこと。海岸に漂着していた流木とステンレスの板を組み合わせると、意外にもマッチした。“がらくた”からの制作は、図面通りにモノを作るのとは違う魅力があり、さまざまな作品を作るようになる。
 作業場も風変わり。使っていなかった古い工場の利用を始めた。1階に拾い集めてきた鉄くずや看板、部品、車などを並べ、中央を作業スペースに。2階はギャラリーにした。
 今回は新作約30点を含め約80点。カメラの三脚に天板を取り付け、角度や向きが自由に変えられるサイドテーブル、手押し車を使ったテーブル、じょうごがランプカバーに……などユニークな作品ぞろいだ。
 槇塚さんは「わざとさびを出すなどして味を出した。役目を終えたと思われがちなものがこんな風に生まれ変わるのかと楽しんでもらえれば」と話している。23日まで。正午から午後6時。無料。槇塚さん(090・8286・5951)。【三上健太郎】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA