7月3日16時0分配信 産経新聞
障害のため車いす生活を送り、地元の奈良県下市町立下市中学校への入学を拒否されていた谷口明花(めいか)さん(12)=同町阿知賀=が3日、初登校した。谷口さんは教師らに迎えられ、希望に胸をふくらませていた。
同町教委は、同中学校内は階段が多く、車いすでの移動は危険として入学を断っていた。谷口さんと両親は入学許可を求めて奈良地裁に提訴。同地裁が仮の入学許可を義務づける決定を下したのを受け、同町教委が就学を認めた。
母親の美保さん(45)とともに同中学校の通用口に現れた谷口さんは、出迎えた教師らに「待っていたよ」と声をかけられ、笑顔で校内へ。臨時の全校集会では約200人の生徒を前に、「よろしくお願いします」とあいさつし、さっそくオリエンテーションを受けた。
同中学校は受け入れに当たり、特別支援学級を谷口さん専用に増設し、教師1人を増員。補充学習を進めながら、ほかのクラスとの交流学習も行う。階段は職員が背負い、別の職員が車いすを提げながら後ろから支えて昇降するという。↓ 同町教委は、谷口さんの就学を認める一方で、地裁決定を不服として大阪高裁に即時抗告しており、今後については「裁判結果を踏まえ協議していく」としている。