7月31日18時25分配信 毎日新聞
520人が犠牲になった85年の日航ジャンボ機墜落事故で、慰霊の日(8月12日)を前に、墜落現場の群馬県上野村・御巣鷹の尾根に通じる登山道の改修工事が終わり、竣工(しゅんこう)式が31日あった。高齢化が進む遺族のため、慰霊登山の負担軽減と安全性の向上を図った。
登山口から墜落現場に建つ「昇魂之碑」までは長さ約800メートル、高低差約180メートル。村が県と財団法人慰霊の園の支援を受け、4月末から整備していた。傾斜がきつい場所に階段830段(幅1.2メートル)を設け、鉄パイプ製の手すりも438メートルにわたって付けた。落石防止ネットも2カ所に整備している。工事費は約2000万円。
同村楢原の登山道入り口で開かれた竣工式には関係者14人が出席。神田強平村長は「事故から24年を迎え、遺族も慰霊登山が難しくなっている。今回の整備は、みなさんに喜んでもらえるものと確信している」とあいさつし、昇魂之碑まで登って献花した。【畑広志】