9月28日7時3分配信 スポニチアネックス
【楽天11―4西武】楽天は27日、今季初となる2試合連続2ケタ得点で圧勝。クライマックスシリーズ(CS)進出権を懸けた西武との“天王山”に2勝1敗で勝ち越し、4位・西武に4ゲーム差をつけた。球団新の貯金10で、CSマジックは6。球団創設5年目での初の大舞台へ、大きく大きく前進した。
うれしさと、安どを込めた野村監督の声が長い階段に響いた。「これで正真正銘の最後だ」。西武ドームのベンチ裏から地上へと続く72段の階段。しかし、この日ばかりは足取りも軽い。「集大成」と位置づけた西武との直接対決で今季初の2試合連続2ケタ得点で連勝。CSマジックを6に減らし、事実上、西武に引導を渡した。
「向こうはエースだからね。負けを覚悟していたけど、野球ってやってみないと分からん。1勝すればいいと3連戦に乗り込んだけど、それを2勝1敗。上々ですよ」
早々と涌井を攻略した。初回2死一、二塁から草野が先制の中前適時打。3回にも連続四球を足場に2点を加え、相手エースを4回でマウンドから引きずり降ろした。終わってみれば今季5度目の先発全員安打で16安打11得点。指揮官は「本当によう打ってくれましたね。それにしても中谷のバッティングにはびっくりさせられる」。この3連戦前まで打率・176ながら、前日には3者連続本塁打の立役者。この日も2安打に犠飛で3打点を挙げた中谷は「監督にはヘボバッターと呼ばれているんで、食らいついていくだけ。こんな試合で集中力のないプロ野球選手はいない。試合に出られること自体がうれしいんです」と笑った。
≪ラズナー 3カ月ぶりの白星≫ラズナーが約3カ月ぶりの白星を挙げた。右打者の外角に集まるカットボールが効果的で、4回までは無安打の好投。5回以降に4点を失ったものの、大量リードに守られ先発の役目を果たした。夏場は2軍落ちしていたが、13日のソフトバンク戦からローテーションに戻り、安定した投球を見せている。チームに大きな1勝をもたらした右腕は「1日でも早くCS進出を決めたい」と一層の貢献を誓った。