【釜山(韓国南部)西脇真一】釜山市新昌洞の室内射撃場「ガナダラ実弾射撃場」の火災で、重傷を負った長崎県雲仙市の笠原勝さん(37)は、2階の射撃場から1階に下りる階段の踊り場付近で救助されたことが17日、関係者の話で分かった。火災は射撃場と外部をつなぐ唯一の出入り口に近い場所で発生しており、踊り場より奥の人は逃げるのが難しかったとみられる。
警察当局は10人の死者の大半が大量の煙に巻かれた窒息死だったとの見方を示した。また室内のごみ箱に吸い殻が捨ててあったとの情報もあり、火災との関係を調べている。
笠原さんは警察に対し、出火当時、射撃を終えて出入り口から約3メートルのトイレの前付近にいたと話している。
報道などによると、笠原さんは「パーンと炎が控室の方に来た。すぐ階段で逃げたが熱風がひどく、やけどを負った」と病院で話している。出入り口に近い場所にいたかどうかが、明暗を分ける結果となったようだ。