旭川実、初戦突破めざす

■全国高校サッカー道代表
■沖縄・南風原と対戦 守り信条、室内練習場で磨く

 第88回全国高校サッカー選手権大会は、30日から東京・国立競技場などで開催される。道代表は9年ぶり2回目の出場となる旭川実。1回戦の相手は、攻撃力に定評がある初出場の南風原(はえばる)(沖縄県南風原町)だ。「南北対決」に向けて選手たちは昨年完成した室内練習場で練習を重ね、前回は実現できなかった初戦突破を目指している。
(斎藤茂洋)

 午後4時近くになると、授業を終えた約30人の部員たちが、雪に覆われたグラウンドの脇にある室内練習場に集まってきた。人工芝の上で体をほぐし、「よし、集中!」と元気に声を合わせて練習が始まる。選手権を前に、実戦を意識した練習を中心にしている。

 室内練習場は、昨年秋に完成した。大型のビニールハウスで、縦25メートル、横10メートルほど。蛍光灯が室内をともす。

 それまでは、校内の階段や廊下で走り込みし、バレーボールなど室内競技が終わった後、体育館でボールを追った。だが、室内練習場なら人工芝の上で動くことができ、富居徹雄監督(37)ら指導陣は「冬もこうしてボールに触れる違いは大きい」と語る。ボールをコントロールする力が向上し、夏の全国高校総体や今大会の出場に結びついた一因だと分析する。

 昨年のチームは、J1横浜F・マリノスに入団したGKの阿部陽輔選手ら、技能の高い選手が多かったという。富居監督は「それに比べ、今年の選手は下手」と言う一方で、「こつこつやれる。いいまとまり方をしている」とチームの特徴を評価する。選手には「ミスをした選手を助けられるプレーが出来ない選手は、いらない」と指導し、選手同士を競わせている。

 MFの串橋剛志主将(3年)は「全員がゴールを狙い、ゴールを守る試合をしたい」と意気込みを語る。対戦相手は攻撃力を誇る沖縄代表だが、「自分たちの持ち味は守備。しっかり守って無失点で勝ちたい」と、2回戦進出を狙っている。

 チームは18日に旭川を出発。関東で練習を積み、31日午後、千葉市のフクダ電子アリーナで初戦に臨む。

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