学内外で省エネ取り組み
三重大(津市)の内田淳正学長は15日、同大医学部講義棟で、教職員や学生を対象にした説明会を開き、温室効果ガスを削減する「カーボンフリー大学構想」に取り組むことを宣言した。
2020年度には、1990年度に比べて二酸化炭素(CO2)を30%削減する計画で、設備の改善を図るとともに、学内外で節電するなど積極的な省エネ活動に取り組む。
同大は、最新の省エネ設備を導入するなどしてCO2を19・3%削減する。また、環境経営コンサルティング「環境経営戦略総研」(東京都)のアドバイスを受けながら、教職員や学生の環境面への意識改革を図り、冷暖房の温度設定の徹底や電気の消し忘れ防止、階段の使用などの啓発を図る。
また、29日には教職員を対象にした自動車のエコドライブ講習会を初めて開く。さらに、来年度導入する学内で排出するCO2と、学生らの家庭などでのCO2削減量を相殺する「カーボン・オフセット」の取り組みに向け、今年度はシステムを構築させる。
説明会には教職員や学生計210人が出席した。内田学長は「学生らの意識改革も図りながら、エネルギーを効率的に利用するキャンパスエネルギーマネジメントを作り上げ、『三重大モデル』を全国に発信したい」と話した。
(2010年6月16日 読売新聞)