11月8日8時2分配信 産経新聞
愛媛県西条市は、JR壬生川駅周辺の整備事業を計画している。同駅を中心とした約82ヘクタールが対象で、新たな拠点整備に伴い駅西地区と東地区を結ぶ回遊性の創出による賑わいの再生を図る。事業化に向けて国や県と協議中で、軌道に乗れば21年度の実施計画策定を含めて5カ年事業として整備事業に着手したい方針。
県道の壬生川丹原線沿いには近年、大手スーパーや家電店、飲食店など集客力の高い施設が進出。だが駅西地区は東予総合支所や中央公民館といった公共施設の集積はあるが、開発が出遅れている。壬生川駅東口は大型スーパーの撤退や地元商店の空き店舗が目立ち、中心市街地でありながら賑わいが失われつつある。
また、同駅前は昭和50年にロータリーが完成して以来、歩道や車道などが老朽化し、駅前広場でも交通結節点として再整備が必要となっていた。こうした状況を踏まえ、合併時の新市建設計画に盛り込まれていた「JR壬生川駅周辺の整備」方針を固めた。
構想によると、カブトガニのデザインを取り入れた特色あるまちづくり▽人に優しいまちづくり-をコンセプトに、駅前広場やまちづくりの骨格となる道路網を整備。駅の東西を歩行者や自転車が乗降できるエレベーターや階段を配した自由通路を計画している。広場は駅東口が4200平方メートル、駅西口は旧国鉄精算事業団用地も活用した5700平方メートルを予定。
同市は、ハード事業とともに商店街活性化などのソフト事業も検討している。