京王井の頭線に新型1000系デビュー 行き先表示がフルカラー化

11月15日10時41分配信 産経新聞

 編成ごとに7色のレインボーカラーに塗り分けた電車が走る京王井の頭線(渋谷-吉祥寺間、12・7キロ)に「新型1000系車両」(5両編成)がデビューした。現在はライトブルーの1編成のみだが、今年度末までにさらに4編成を投入する予定。外観は従来の1000系とほとんど変わらないが、正面と側面の行き先表示が大きくなり、フルカラー化したことが見分けるポイントになる。

 井の頭線は昭和8年に渋谷-井の頭公園間が開通、翌9年に終点の吉祥寺まで延伸し、戦後の23年に京王電鉄の路線となった。

 今年3月末現在で平成8年デビューの1000系が15編成75両、昭和37年デビューの3000系が14編成70両が走行。新型1000系は3000系との置き換えになる。

 車内に目を移すと新型車両の改良点に気づく。ドア上にある案内表示が液晶画面になり、停車駅ホームの階段やエレベーター、トイレの位置などを分かりやすく案内できるようになったほか、つり手や荷棚の高さを低くし、握り棒をつかみやすい形状に変更するなど交通弱者にも優しい造りとなっている。

 京王電鉄は新型1000系について「バリアフリー化、省エネ、お客さまの利便性向上の3点がポイント」と話す。同社では平成22年度までに全車両を静音、省エネに優れたVVVFインバータ制御装置に切り替える予定で、3000系はそれに伴い姿を消すことになる。

 京王電鉄では3000系から、井の頭線を走る車両の正面上半分を「レインボーカラー」と呼ぶパステル調の7色に塗り分けるようになった。ライトブルー以外の「レインボーカラー」は、ブルーグリーン▽アイボリーホワイト▽サーモンピンク▽ライトグリーン▽ラベンダー▽ベージュ-の6色。

 カラフルな車両は渋谷、下北沢、吉祥寺といった“若者の街”を結ぶ路線のイメージにマッチし、すっかり定着し、新型1000系にも受け継がれることになった。新宿から出ている京王本線とはレールの幅が違うので、レインボーカラーの車両に乗ることができるのは井の頭線だけとなる。

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