12月9日9時55分配信 琉球新報
【南城】南城市佐敷の小谷区(知念和夫区長)は7日、同区を通る階段「美(ちゅ)ら石坂」でイルミネーション点灯式を行った。区民総出で作り上げた青、赤、黄の光が、階段に集う人々の輪を温かく照らした。
同区は人口約300人だが昨年、初めての試みでおきでんイルミネーション大賞の団体部門を受賞。市内外から観覧者が訪れ、区全体が活気づいた。先月行われた第1回南城市まつりでも旗頭の力強いガーエーを披露し、元気な小谷をアピールした。
今年は「小谷」の文字やクリスマスツリー、トナカイが新たに登場、昨年以上にバリエーション豊かになった。最上段には美ら石と呼ばれる腰掛けるのにちょうどいい石があり、佐敷の夜景も眺めることができる。
知念区長(61)は「イルミネーション点灯を通じて区民のかかわりを深め、地域の輪を広げていきたい」と目的を語り、この日は朝から区民が総出で準備に取り掛かった。男性は周辺の草刈りやステージの設営、婦人会は食事やケーキ作り、PTAと小・中・高校生が飾り付けと役割を分担した。
点灯式には古謝景春市長、川平善範議長ら多数が駆け付けた。区民らは手作りのステージで民謡を披露。お年寄りの席を一番前に設置した。平田シゲさん(78)は「(イルミネーションで)小谷が知れ渡り、長く生きたかいがあった」と感無量といった様子。城間照子さん(79)も「区のみんなが一致団結してくれて、本当に感激している。うれしい」と満面の笑顔を見せた。
点灯は午後6時から11時、期間は来年1月3日まで。