【新・関西笑談】スーパーモデルはなにわ育ち(1)

7月6日15時56分配信 産経新聞

 □モデル、タレント AHN MIKA(アン・ミカ)さん

 ■母がかけてくれた「4つの魔法」

 最近よくテレビで見かけるものすごい美人が気になっていた。抜群のプロポーションに黒髪の「アジアン・ビューティー」。きれいな声から繰り出されるバリバリの大阪弁。気さくで快活な話しぶり。パリコレにも参加したトップモデルでタレントのアン・ミカさんに、モデルになるまでの苦労話や現在の活動について聞いた。(聞き手 杉山みどり)

 --いきなりですが、バリバリの大阪弁ですね

 アン 自分では標準語をしゃべってるつもりなんですが、みんなからは「あんたのは、丁寧な大阪弁しゃべってるだけや」っていわれます(笑)。

 --外見とのギャップがステキです。さて本題に入りますが、モデルになるきっかけは

 アン 母の影響が大きかったですね。母は韓国から日本に来て日本語を勉強して、化粧品会社の美容部員をしていたんですが、その関係で「所作」を教えていまして。立ち居振る舞いの美しさということからヘアメークまで、今でいうプロデュースやレクチャーの仕事をしていました。

 --ビューティーに関するお仕事ですね

 アン はい。で、私が3歳のときのこと。階段から落ちてけがをして、笑うと上唇が少しめくれる癖が残ってしまったんです。これがコンプレックスになって、人前で笑えなくなって…。そんな私を、母が励ましてくれたんです。

 --どのように?

 アン 「ミカちゃんは手足が長いからモデルになれるわよ」と。そして、きれいになるための4つの魔法を教えてくれました。

 --4つの魔法、ですか

 アン 1つめは「おへその下に力を入れて姿勢をよくする」。おなかに力を入れてひっこめると、悪い姿勢になろうとしても、なれないんです。

 --(実際に試してみて)ほんとだ。猫背になろうとしても、おなかが痛くてなれません

 アン 2つめは「相手の目を見て話す」。たまに視線をそらしていろんなところを見て、相手を気遣うことも大事よ、と。

 --3つめは?

 アン 「口角を上げる」。笑うと唇がめくれる癖があったので、口端の筋肉を鍛えて、きれいに笑えるよう練習しました。すると、相手の目を見てほほ笑むこともできるようになって。自然、上体が起きますから肺も広がり、声が前に出るようになりました。

 --確かに、うつむくと声がこもってしまいます

 アン そして4つめは「相手に聞き取りやすい声とテンポで話す」。私、いつも小さな声で早口だったんですが、これも克服できて、「ミカちゃん、やっぱりモデルになれるわ」って。こんな風に励まされ続けて、もうそのころから「モデルになる!」と思っていました。「なりたい」ではなく「なるんだ」と。

                   ◇

【プロフィル】AHN MIKA

 アン・ミカ 大阪府出身。府立住吉高校卒。1993年にパリコレに初参加。トップモデルとして海外と日本の往復の生活をつづける。現在、モデル業のほか、テレビ、ラジオなどでタレントとしても活躍。2002年4月から約1年間、韓国・延世大に留学し韓国語も堪能。09年度「韓国観光名誉広報大使」に。アロマアドバイザーの資格を持ち、社会奉仕活動にも貢献している。

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