7月16日14時36分配信 河北新報
仙台市内の小学生や住民らが、仙台七夕まつり(8月6~8日)の主会場「ハピナ名掛丁」(青葉区)の空き店舗前に出す七夕飾りを作っている。商店街のにぎわいを演出しようと、東北学院大のまちづくりサークル「4―LEAVES(フォーリーブス)」が企画し、市民と共同で取り組んできた。学生は「庶民の願いを表現した七夕を多くの人に見てもらいたい」と話している。
飾りを作っているのは、八木山南小(太白区)や宮城野区小田原地区の住民グループなど5団体。「わたしたちの近未来予想図」をテーマにデザインを考え、学生と一緒に6月から全長3メートルの竹飾り10個の制作に取り掛かっている。
このうち、八木山南小の4年生は7日、学校で竹飾りを組み立てた。吹き流しに葉っぱを模したメッセージカードを張り、緑に包まれた美しい地球を表現した。川端萌日(もか)さん(9)は「思ったより豪華な出来栄えに驚いた。家族と一緒に商店街に見に行きたい」と話した。
小田原の住民グループは、宇宙に飛び立つロケットに見立てた飾り。このほか、未来につながるイメージのらせん階段をデザインしたり、各国の民族衣装を着た人を並べてグローバル社会を表現したりする吹き流しもある。
商店街の竹飾りは、各店が自分の店の前で出すのが習わし。だが、最近は空き店舗が出てきたこともあって商店街にとって数をそろえることが大きな負担にもなっている。フォーリーブスは昨年から、七夕まつりで地域貢献できる活動をしようと、空き店舗が目立つハピナ名掛丁に設置する竹飾りを作っている。ことしは多くの市民に参加してもらうため、4月に協力してくれる団体を募集していた。
フォーリーブス代表の伊勢雅信さん(21)は「市民が手作りで楽しむ昔ながらの七夕の良さを受け継ぎたいと思った。来年以降も募集し、市民の参加の輪を広げていければいい」と話している。