(10月7日 05:00)
県環境森林部は6日、2008年度に実施した県有施設調査で、含有率0・1%を超えるアスベストが41施設79カ所で確認されたと発表した。いずれも飛散などの恐れがない状況だが、9月補正予算案に28施設47カ所分の処理費を計上するなど「県民の安全のため速やかに対応を講じる」としている。
アスベストによる健康被害は2005年に全国的な社会問題となった。当時の規制基準は「含有率1%超」だったが、06年度「0・1%超」に強化。07年度には調査対象種類が6種類に倍増した。
県は05年度に全施設の調査を済ませたが、新基準を受けて08年度に該当可能性のある124施設を再調査。その結果、県立学校14校や県営の12住宅など計41施設の階段室や機械室、倉庫など79カ所が該当した。
施設の種類や建物の劣化状況などを判断した結果、早急な対策が求められる個所はなかった。今後、除去や囲い込み、解体など何らかの措置を講じる方針。
本年度当初予算などでは県営住宅など6施設10カ所分の処理費を計上。県立校全校分などを盛り込んだ9月補正予算と合わせ、本年度中に34施設57カ所の処理が終わる見通し。残る7施設22カ所も「できるだけ速やかに対策を講じる」という。
05年度に679施設で実施した調査では25施設60カ所に1%超のアスベストを確認。08年度末までに全カ所の対策が完了している。