バリアフリー:長崎市議場などをNPOが検証 階段、トイレなど改善必要 /長崎

施設のバリアフリーを検証・提言するNPO「ワクワーク・ながさき」(水本恵里子代表)は25日、昨年11月28日に実施した長崎市議会議場などを検証した結果を、長崎市に報告した。「改善が必要」としたのは市議会棟や増築棟のトイレや手すりなど17カ所に上った。

 同NPOはこれまで、JR長崎駅や長崎地裁など公共施設9カ所を検証。長崎市議会議場などについては、車椅子利用者や弱視者の会員ら24人が実際に建物内などを歩いて調べた。

 報告書は▽階段の配色が不鮮明で、弱視者には段差が判別しにくい▽点字誘導がなく、視覚障害者は傍聴が困難▽階段が急こう配で、段差も大きい--などを指摘。特に同NPOが「重大な問題」としたのは、傍聴席に行くには階段を使うしかなく、車椅子利用者は議会傍聴が困難なこと。「議員の安全確保が問題だが、1階議場の一部に車椅子席を設けられないか」などを提案した。

 水本代表は「すぐに改善できるところもある。誰でも傍聴できる市議会を目指してほしい。職員も車いすやアイマスクなどを使って体験してみては」。市財産活用課は「古い建物だが、今後どういうことができるか検証結果を参考にしたい」と報告書を受け取った。【蒲原明佳】

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