小牧山頂上付近の石垣確認 階段状、壁のように連続

織田信長が小牧市の小牧山に築いた小牧山城の石垣が、頂上付近を囲むように配置されていたことが同市教委の調査で分かった。市教委が23日、発表した。

 5年前の試掘で上下2層の石垣が見つかり「土の城」との定説を覆したが、今回の調査であらためて確認された。27日午前10時半から現地説明会を予定している。

 調査は、試掘で出土した石垣付近など頂上の周辺4カ所で実施。3カ所から信長築城時の永禄期(1558~70年)の物と推定される石垣が出てきた。

 いずれも中腹から切り出したとみられるチャートという岩石で造られ、最も長い部分で長さ10メートル。1段目が1~1・3メートル、2段目が1・8~2メートルの高さに積み上げられた階段状の石垣で、頂上を囲む“壁”のように連続している。担当者は「清須から移った信長が本格的な居城として位置付けていたのではないか」と話している。

 現地説明会の問い合わせは、小牧市教委文化振興課=電0568(76)1189=へ。

 (神谷浩一郎)

西大寺会陽500周年

20日夜に岡山市東区の西大寺観音院で営まれた西大寺会陽(えよう)。500周年の節目を迎えた会陽には過去最高の9500人が参加、2本の宝木(しんぎ)を奪い合う勇壮な姿に観客3万3000人が寒さを忘れて見入った。

 飲酒をしての参加による事故を防ぐため、今年から宝木投下は例年より2時間早い午後10時になった。同9時頃から観音院周辺にいた男衆が「わっしょい、わっしょい」と叫びながら境内に登場し、「垢離取場(こりとりば)」で清めの水を浴びた男衆が本堂に集まり始めた。

 体から湯気を立ち上らせる男衆は、宝木が投下される2階の御福窓に向かって手を伸ばし、本堂の大床に乗り切れない集団が階段から崩れ落ちる姿も。午後10時に明かりが消され、坪井全広住職が2本の宝木を投げ入れると、地響きのようなうなり声が起きた。

 約15年ぶりに見に来た岡山市東区西大寺中野、会社員安田郁子さん(50)は「記念すべき年だからこそ、近くで見たかった。500年も続くなんて、地元の誇りです」と話した。

 約1時間後、岡山商工会議所西大寺支所に、宝木を獲得した2グループの福男が仲間に担がれて現れ、米を盛った升に突き立てた。

 福男は次の皆さん。

【寺坂グループ】加島谷祐司、寺坂幸也、古家野幹仁【飯田組】飯田耕太郎、岡田勲、田坂大地

     ◇

 救護を担当した日本赤十字社県支部によると、20人が手当を受けたり、病院に搬送されたりした。いずれも、命に別条はないという。

(2010年2月22日 読売新聞)

火災:住宅全焼 61歳女性が不明に 埼玉・毛呂山町

17日午後8時50分ごろ、埼玉県毛呂山町長瀬の無職、浅野等さん(61)方から出火、木造2階建ての同住宅約75平方メートルを全焼し、隣接する無職の名取栄子さん(67)方の2階部分約25平方メートルも焼き、約1時間50分後に消し止められた。浅野さんの妻好子さん(61)の行方が分からなくなっており、県警西入間署が捜している。

 同署によると、浅野さん方は2人暮らし。浅野さんが2階にいたところ、1階から火事を知らせる好子さんの声が聞こえ、既に階段に火が回っていたためベランダから飛び降りて逃げたという。【浅野翔太郎】

労災隠しが不況下で横行 安全対策費節減などで労働者泣き寝入り

事業所が作業員のけがを労働基準監督署に報告しない「労災隠し」が、静岡県内で後を絶たない。現場監督者の責任逃れだけでなく、長引く不況の中で安全対策の強化といった新たな負担を避けようと、会社ぐるみで事故を隠すケースも目立っている。 (富士通信部・林啓太)

 富士労働基準監督署が9日に労働安全衛生法違反の疑いで書類送検した大宮製紙(富士宮市野中町)と同社の元加工課長(58)。送検容疑は、昨年3月に男性社員=当時(42)=が作業中に左足の小指の付け根の骨を折るけがをしたが、労基署に労働者死傷病報告書を提出しなかった、とされる。

 労基署によると、男性は厚紙の筒を輪切りにしてトイレットペーパーのしんを作る機械の調整を担当。筒を運ぶベルトコンベヤーをまたいで設置されている通路の階段を下りる際に足首をひねって転倒し、負傷した。

 男性は計9日間、仕事を休んで治療したが、労災報告がされなかったため、自己負担が不要な労災保険が適用されず、健康保険を使って治療費の3割を自身で払った。

 労基署によると、事故報告を免れようとしたのは当時の加工課長。容疑を認め「大きなけがではなかったし、監督責任を問われるのもいやだった」と供述している。会社の担当者は「(送検を)厳重に受け止める」と言葉少なだ。

 厚生労働省によると、労災隠しの送検件数は近年、増加傾向にある。2008年は148件と、1999年の74件から倍増した。同省静岡労働局によると県内では08年に11件と、99年の2件の5倍以上だ。

 大宮製紙の事件は、現場の監督者が事故を隠していたことを会社側が後に把握して労基署に報告し、発覚した。だが捜査関係者によると、労災隠しの大半を占めるのは、会社側が積極的に犯行に関与するケースだ。

 建設業者の場合、労災が起きると、労基署から再発防止のため新たな設備投資を指導されることも。国土交通省の経営事項審査でも低い評価を受け、公共事業への参入が難しくなる。不況にあえぐ事業所にとって、これらの経済的な打撃は小さくない。

 「書類送検されて表面化する労災隠しは、まさに“氷山の一角”だ」と捜査関係者。労災隠しが行われても、負傷した従業員の多くは解雇などの不当な処遇を恐れ、自ら労基署に訴え出るのをためらう例が多いと分析する。

 富士労基署は「労災の隠ぺいは、労働者の働く意欲をも奪う重罪。今後も厳しく対処していく」としている。

目黒雅叙園の『百段雛まつり』

今から約300年を遡る江戸時代、山形県の最上川沿いの地方は、特産の紅花や米を、京や江戸に送ることで莫大な富を得た。その繁栄ぶりは、大阪の商人の町・堺と並び称されるほどだったという。

  京、江戸に紅花などの特産品を送り届けた船は、華麗な都の文化や流行を積んで戻った。紅花で染めた織物や仏像、それに金糸銀糸や紅縮緬(べにちりめん)の十二単をまとった雛人形などが運ばれ、酒田や鶴岡などの裕福な家に飾られた。現在も、この地方の旧家には、当時の貴重な雛人形が大切に保存されている。

  その中から特に選ばれた雛人形が、3月3日までの期間限定で、東京の目黒雅叙園に展示されている。

  会場となっている目黒雅叙園「百段階段」は、99段にも及ぶケヤキ造りの階段がある木造の建物。昭和10年に建てられたもので、東京都の有形文化財に指定されている。

  階段廊下の南側に連なる7つの部屋は、それぞれに個性的で、江戸文化の様式美に彩られた天井絵や欄間の華麗さは見る者を圧倒する。通常は非公開の施設だが、雛人形の展示期間中は一般に公開されている。

  写真の雛人形は山形県酒田市の加藤家に伝わる大型古今雛で、男雛の高さが43センチもある。江戸時代後期に造られたもので、これまで門外不出であった。このほかにも伝統的な立雛や享保雛など、様々な人形、雛道具が展示されている。

  日本海側の酒田、鶴岡と、歴史的な縁で結ばれた京、江戸文化の、華麗な美の競演を堪能できるイベントだ。

  開催期間:1月29日~3月3日
開催時間:10時~18時(最終入館17時30分)限定ナイトツアーも開催。17時30分~20時(食事付き見学、事前予約制)
会場:目黒雅叙園東京都指定有形文化財「百段階段」。東京都目黒区下目黒1-8-1
入場料:1500円
問い合わせ:03-5434-3140 (10時~18時 目黒雅叙園営業部)
詳細は、http://www.megurogajoen.co.jp/event/hinamaturi/index.html(情報提供:WEBサライ)

福は内  鬼も内?

芸妓ら華麗に『節分祭』
金沢・東山の宇多須神社
 節分の三日、金沢市東山の宇多須神社で恒例の「節分祭」があった。雪の降る中、近くの住民ら約六百人が、豆まきで一年の無病息災を願った。

 拝殿ではひがし茶屋街の芸妓(げいぎ)ら約二十人が頭にべっ甲のかんざしと稲穂を差し、黒紋付きに長すその華麗な姿で「めでたいな」「さわぎ」などの優美な舞いを披露した。

 続いて、総代と芸妓らが、境内の階段から約三千袋分の豆をまくと、参拝者らは競うように手を伸ばしていた。

 毎年訪れている同市東山の杉岡登喜子さん(67)は「今年は五袋も豆をつかめてうれしい。家族の健康を願いました」と笑顔で話した。 

  (山野舞子)
能登町で『あまめはぎ』 幼児ら大泣き
 一年の豊作や家内安全を願う国指定重要無形民俗文化財の奇習「あまめはぎ」が三日、石川県能登町であった。怠け者を懲らしめる鬼が家の中に入ると、驚いた幼児たちが怖がって泣きじゃくる一幕が見られた。

 「あまめ」はいろりの前で怠けていると体にできる「火だこ」の意味。農耕期を前に、鬼が怠け者のあまめをはぎ取って懲らしめるという。

 能登町秋吉地区では、木包丁と手おけを持ち鬼の面を着けた小中学生七人が雪の中を一軒ずつ訪問。「秋吉あまめはぎ保存会」会長の天野登さん(74)宅では、鬼が「あまめー、あまめー」と声をあげていろりを回り、幼児たちが「言うこと聞きます」と怖がって泣き叫んでいた。 (中平雄大)

型破りのハムレット 宝塚月組・龍真咲

タカラヅカの常識を打ち破った? 衝撃的な公演ポスターが上演前から話題だ。月組の男役スター龍真咲の3度目のバウ主演作「HAMLET!!」(4日~14日)はシェークスピアの戯曲を約60曲もの楽曲で展開するロック・オペラ。真っ青な瞳、血がしたたるような赤い唇。真正面を見据えたポスター制作にも龍自ら積極的に意見を述べるほどこだわりを見せた。はかなくも美し過ぎる、ニュータイプのハムレットが誕生しそうだ。
 真っ正面を見据えた鋭い眼光、その目は青く、唇は血がしたたるように赤い。タカラヅカの公演ポスターと言えばスターが舞台化粧を施し、美しい風景をバックに上半身、もしくは全身が写り込んだモノと相場は決まっている。しかし、現在、阪急沿線各駅や歌劇団周辺に張り出されている「HAMLET!!」のポスターは一際目をひく。

 「すごくうれしい反応ですね。常々ポスターってすごく重要だと思っていまして、今回『正面のアップでいく』ってなった時“どうせならインパクトのある方がいい”って思ったんです。私も話し合いに加わってすごく考えて作ったし、そう言ってもらえると本当にうれしい。しかも、ひとつひとつ、ちゃんと意味があるんですよ」。

 陶器のように透き通った白い肌は「亡霊、死者」。青い目は「狂気」。唇は「血」。実はグラデーションになっており、鮮やかな赤から左に向かって赤黒く変色。麗しい青年から死に向かう姿を象徴しているのだという。自らポスター制作にかかわった情熱からか、説明してくれる龍はいつにも増して冗舌だ。

 演目は言わずと知れたシェークスピアの名作「ハムレット」。これをロックでつづるスタイルで、龍だけで約40曲、全体では60曲もの楽曲で展開するという。この日、取材にやってきた龍のカバンの中にも7~8センチもの譜面の束が顔をのぞかせていた。
 「膨大な歌に長ゼリフ、激しい振り付け…。ホント大変ですよ。でも、こうやって主演させてもらえることはホントありがたいし“人に支えられているんだな”って心底感じます。例えば下級生が頑張っている姿を見るだけで励みになるし。このメンバーでお芝居できることがうれしい」。今は自分にもムチ打って芝居作りに懸命だ。

 これが終われば大劇場公演「スカーレット・ピンパーネル」で準主役のショーブランを明日海りおと日替わりで演じる。「男役10年」と言われる世界でその節目を迎え、順調にスターへの階段を上っている。「去年の目標は“勢い”だったんです。でも、今年はそれだけじゃダメだなって。学年が上がって場数を踏んでうまくなるのは当たり前。感情を豊かに表現して、心でお芝居ができる役者になりたい」と次へのステップもにらんでいる。

 「これだけチャンスをいただけるんですから、充実は常にしています。今はそれを貪欲(どんよく)に、充実の深みを掘り下げたい。もっともっと悩みたいし」。今の龍はハムレットと同じ、その穏やかな横顔の奥に計り知れない爆発力を胸に秘めている。

 ◆「HAMLET!!」 復讐(ふくしゅう)を果たし壮絶な死を遂げたハムレット(龍)は毎年、命日に親友だったホレーシオ(宇月颯)に呼び起こされていた。恋人オフィーリア(蘭乃はな)デンマーク王だった父(研ルイス)母ガートルード(五峰亜季)らが続いて次々によみがえり“真相”を話し始める。彼らは成仏できず、この世にさまよっていたのだった。
 これからさかのぼること数年。王の弟クローディアス(越乃リュウ)は父の死後、母で王妃ガートルードと結婚し、デンマーク王の座に就いた。父の亡霊に会ったハムレットは実は父の死が毒殺であったことを告げられる。真実を知ったハムレットは狂気を装いながら復讐を誓い、次々に悲劇が起こる。
 シェークスピア4大悲劇のひとつで、タカラヅカでも今回が3度目の上演。亡霊がよみがえり過去を語り始めるという手法が今回の特徴だ。

 ☆龍真咲(りゅう・まさき)12月18日生まれ。大阪府東大阪市出身。城星学園を経て01年「ベルサイユのばら2001」で初舞台。06年2月「Young Bloods!!」でバウホール初主演。07年1月「パリの空よりも高く」で新人公演初主役を務め、続く同年8月「マジシャンの憂鬱」でも新公主役に。08年8月、博多座での「ME AND MY GIRL」では娘役のジャッキーと3番手男役のジェラルドを日替わりで公演。昨年3月のバウホール公演では、シェークスピアの「二人の貴公子」で明日海りおとW主演。鬼気迫る立ち回りシーンが話題になり、5月の「エリザベート」では暗殺者で狂言回しのルキーニを好演。次々に難役をこなす近年急成長の若手男役。身長171センチ。愛称「まさお」。

世界女王ネスビットも美帆にビックリ!「イカしてるぅ、ヤバすぎよっ」…Sスケート

【カルガリー(カナダ)30日】スピードスケート日本の史上最年少五輪代表・高木美帆(15)=北海道・札内中3年=が、当地の男女混合記録会に2種目で出場した。疲労がピークで五輪出場種目の1000メートルでは、自己ベストに約2秒及ばぬ1分19秒19と低調だったが、今季無敵の世界女王クリスティン・ネスビット(24)=カナダ=から熱視線を送られる存在感を見せつけた。男子500メートルでは及川佑(29)=びっくりドンキー=が34秒59でトップだった。

 高木が、女子1000メートルの最有力金メダル候補をうならせ、のけぞらせた。「せまい業界ですもの。日本の中距離選手に若い、いい子がいるとは耳にしてた」と、切り出したネスビットだが、年齢を聞くと大きな目がグルリと回った。「ええ~っ!? ミホって、15歳なわけ!? それでオリンピックに出るなんて、びっくりよ」とのけぞった。

 1000メートルに強いネスビットは五輪本番リンクで開催された昨季の世界距離別選手権で優勝し、今季W杯前半戦は4連勝中と無敵の世界女王だ。選手層の厚いカナダで五輪代表になるだけでも大変なだけに15歳代表には驚嘆。高木を「ザッツ・クール!(イカしてるぅ)。それってクレージー(ヤバすぎっ)よっ!?」とうなるように、最高の褒め言葉を贈った。

各国の一線級が不在で、参加者も少なく男女混合で行われた記録会は、名ばかりの実戦練習場となった。高木は、五輪には出ない500メートルで39秒81。ネスビットが途中棄権した1000メートルでは1分19秒19で、期待された“高速リンク”での記録は低調に終わったが、桜井コーチは「疲労が最高潮の中ではいいと思う。残り2周の展開も滑りも悪くなかったし、現時点ではタイムよりもこういう経験をすることの方が大事」と、合格点を与えた。

 五輪前哨戦は、8日からの本番リンクでの記録会だ。ほんのちょっぴりだけ、かいま見えた世界に、高木は「みんなやっぱ、スゲぇなぁ~」とワクワク顔。世界女王の熱視線には「エヘヘ」と、赤いほっぺを、さらに赤くして喜んだ。合宿にも慣れて「意外とリラックスしてる。もうちっと精神的にまいったりするかなぁとは思ったけど全然」。一歩ずつ確実に大人の階段を上る。

 ◆クリスティン・ネスビット 1985年5月17日、カナダ生まれ。24歳。バンクーバー五輪では女子1000メートル、1500メートル、チーム・パシュートに出場。1000メートルは今季W杯4連勝中で、昨年12月のソルトレークシティー大会では世界記録に0秒25迫る1分13秒36をマーク。五輪初出場は06年トリノで、1000メートル14位、1500メートル7位。昨季から急成長したカナダの中距離新エースで、1000メートルでメダルを狙う小平奈緒(相沢病院)の最大のライバル。

台湾人留学生が支援の夜回り

佛教大(京都市北区)に通う交換留学生の台湾人男女がこのほど、市内の路上生活者を支援する夜回り活動を始めた。「日本は豊かな国のはずなのに、どうしてこんな事態になるのか」。戸惑いながら、市民団体と行動を共にし、週に1度、夜の京都駅周辺を巡って毛布を渡したり飲み物を配っている。

 楊至弘さん(21)と呉湘テイさん(22)。2人は台湾・花蓮県花蓮市にある慈濟大の学生。交換留学生制度で、楊さんは昨年3月から、呉さんは同9月から佛教大で学ぶ。

 慈濟大は、台湾のボランティア団体「慈濟基金會」が運営しており、福祉や医療、教育のボランティア活動を推奨している。楊さんらも一昨年5月、中国で起きた四川大地震で、現地の子どものメンタルケアや教育支援などを行ってきた。

 京都での夜回り活動を始めたのは、楊さんが野外生活をする老婦人と出会ったのがきっかけ。雨が降る中、地下鉄へ下りる階段近くで寝ていたという。台湾では路上生活者は見ることがないといい、日本社会の格差を見る思いだった。同じ大学からの留学生の呉さんを誘い、昨年12月から夜回りを始めた。

 現在は毎週木曜、市民団体「きょうと夜まわりの会」とともに京都駅周辺の地下道や路上を巡る。野宿する人に持ち運びに便利な携帯型毛布を渡したり、水筒に入れてきた温かい茶を手渡す。

 楊さんは2月に日本を離れる。「活動を引き継いでくれる仲間がいれば」という。呉さんは「自分たちが始めたことを続けたい」と話す。

 31日午後1~5時、京都タワーと四条河原町周辺で、ハイチ大地震の被災者への募金活動を行う予定にしている。

秋田市役所で異臭騒ぎ

28日午前10時40分ごろ、秋田市山王1丁目の秋田市役所の職員から、「異臭がする液体が入ったペットボトルが置かれていた」と秋田市消防本部に通報があった。秋田消防署によると、発見現場から0・5~2・5ppmの硫化水素とみられるガスが検出された。

 秋田中央署によると、ペットボトルが見つかったのは、市役所本館と福祉棟をつなぐ渡り廊下東側にある階段付近。庁舎への出入り口がある。同日午前10時10分ごろ、清掃員の男性(59)が、下水が腐ったような異臭に気付き、発見した。

 ペットボトルは、280ミリリットル入りの大きさで、中にはオレンジ色をしたアルカリ性の液体約10ミリリットルが入っていた。ふたが開いて横になった状態で、ふたは近くに落ちていた。

 現場には通報を受けた消防署員や警察官が駆けつけ、一時、立ち入り規制が行われた。

 同市管財課によると、現場付近にいた市役所の男性職員(38)が体調不良を訴え、市内の病院を受診した。

 同署は異臭がする液体の成分鑑定や、不審者の捜査を進めている。今のところ、不審者などの目撃情報は寄せられていないという。